言葉のパワーを軽く見てはいけません

FROM テッド・ニコラス

セールスコピー、特にヘッドラインで使われている言葉の重要性について、しつこく皆さんに説いていますが、悲しいかな、それを「理解」してくれる読者は少ないようです。

今の私の目標は、皆さんのために全てをチェンジすることです。

ではどうやって?

私がその効果を信じる実例をいくつか使って説明すれば、皆さんにも言葉の重要性が伝わると思います。

今回は、私が言葉の重要性を実感した体験を織り交ぜてお届けしますので、しっかり理解してください。

世間から認められたマーケターに皆さんになっていただくのが、私の目標です。


私が最初に手がけたビジネス

21歳の時に始めたのが、キャンディーとアイスクリームの屋台でした。

最初、その屋台の屋号は、「ピーターソンズ・ホームメイド・アイスクリーム&キャンディー」でした。しかし、その後、「ピーターソンズ・ハウス・オブ・ファッジ」に変更しました。

その結果、売り上げが10倍、なんと1000%も一気に増えました。

新しく始めた菓子製造事業では最初、紙媒体ではない宣伝活動を実施しました。

それは道路沿いに幅約15メートルの巨大な看板を立て、「ピーターソンズ・ハウス・オブ・ファッジまであと22キロ」、「、、、あと14キロ」、「、、、あと9キロ」、「、、、あと1キロ」という文章を入れました。そして、大きな広告板に数行の宣伝コピーを徐々に増やしていくという実験をしました。

来店し商品を購入する客数は、看板に書いてある宣伝コピーによって驚くほど大きく異なりました。

例えば、1キロ先の看板に「無料サンプル」と入れると、結果はどうなったと思いますか?

なんと売り上げがあっという間に2倍になりました!

また、それぞれの広告版に、こんな宣伝コピーを加えたら、成功しました。

キャンディーを作っているところが見れます。
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企業名の重要性

事業名に使う言葉も非常に重要ですし、マーケティングを決める際、企業名も当然ながら極めて重要です。

1972年、アメリカで私は直販会社を立ち上げました。

競合会社はしていませんでしたが、私は起業家を対象にした事業を始めました。

その当時の競合会社は、弁護士しか自分たちの商品を売っていませんでした。

私はこの会社を「ザ・カンパニー・コーポレーション」と名づけました。

良い名前だと思いませんか?

この名前を聞いた誰もが、企業名を思い出してくれたようです。

皆さんはどうですか?

ザ・カンパニー・コーポレーションは、すぐに全米、世界最大の企業に成長しました。

1991年に売却した当時、その会社には125000社ものクライアントがいました。

私がこの企業を売却した後も再度売却されるまでの数年間、ザ・カンパニー・コーポレーションのマーケティングコンサルタントをしていました。

現在、この企業のクライアント数は350000社を超えています。

ほとんどの起業家が、驚くほど自社の名前に注意をしていません。

私は魅力的な企業名を考えるのが大好きです。

信じられないほど社名は大切です。

退屈で面白くない社名とエキサイティングで覚えやすい名前では雲泥の差がでてしまいます。


店舗名変更で収益UP

1993年の初め、私が最初に開催したセミナーに出席したある女性は、ホームレスで、2年間車中生活をしていると私に話してきました。

彼女と夫は、ミネソタの小さな町で食肉店を営んでいました。

しかし、資金が続かなくなり、彼女たちに残された選択肢は、閉店しかないと思っていました。

お先真っ暗の状況で、閉店をせずにすむ方法は何かあるか彼女は私に聞いてきました。

私は、もう少し詳細が分からないとなんとも言えないと答えました。

「もう少し話してくれないか」と私が言うと、彼女はその食肉店は街のはずれにあり、近いうちに店の前に新しい道路ができると話し始めました。

私は店を訪ねてみましたが、店に行くまで靴が泥で汚れてしまいました。

私は彼女に、実際に肉をさばく夫について聞かせてくれと頼みました。

夫はお客から大変好かれていて、お客が来店するたびに夫は客をハグすると、彼女は話しました。

そこで、あるアイデアが私の頭に浮かびました。

私は彼女に「良い看板屋を知っているかな?」と尋ねました。彼女は「ええ」と答えました。

私は彼女に、次の計画を話しました(費用は全部で25,000円以下です)。

店名をハギング・ブッチャー(ハグしてくれる食肉店の意味)に変更する。

大きな木製の看板に新しい店名を大きく書いて、それを店頭に設置する。

新しい店名にしたグランドオープンのチラシを5000枚作成する。

店の周辺地域にチラシを配布する。

面白い特典をつける。(来店したお客様全員に、夫から心のこもったハグをプレゼント!)

その町一番の食肉を提供し続ける(つまり、一番高値の肉を提供する)。

地元の新聞はこの店の噂を聞きつけ、「新しくオープンした」面白い食肉店の記事を掲載することにしました。

記事掲載後どうなったと思いますか?

収益が一気に上がり、大成功しました!

グランドオープンの次の週末、店内は客でいっぱいになりました。

それから数年後、高値でこの店を売却し、彼女と夫は今では、情報商材や成功に関する商品の本を出版しています。

そして今、彼らは20エーカーある自宅に住んでいます。

次回、この話の続きをお届けします。

―テッド・ニコラス