私、テッド・ニコラスの人生を変えた21冊

FROM テッド・ニコラス

メンターの次に、私に影響を与えたもの。
それは、何冊もの本に他なりません。

よく、「どんな本から、どんな影響を受けたのですか?」という質問をされるので、今回は、これまでに読んだ本の中から、とくに大きな影響を受けた21冊の本をご紹介します。

1.『肩をすくめるアトラス』(原題:Atlas Shrugged)
アイン・ランド著

作者のランドは、20世紀における最も賢く聡明な心の持ち主だと思います。この小説のおかげで、自由とは何か、起業家としての真の役目や価値とは何かを、深く理解することができました。

2.『夜と霧』(原題:Man’s Search for Meaning)
ヴィクトール・E・フランクル著

ユダヤ人の精神分析学者Dr.フランクルが、自らのアウシュビッツでの日々を綴った一冊。彼は、ナチ強制収容所に収容されているという過酷な状況の中にも、生きる価値を見出しています。この本から、人生の意味について深く教えられました。

3. A New Constitution for a New Country(翻訳版なし/新しい国の新しい憲法)
マイケル・オリバー著

自分自身に対して数々の偏見を持っていた昔の友人、マイケル・オリバーが書いた刺激的な本。自由な国の新しい憲法を考える上で役立つ本です。

4. 『思考は現実化する』(原題:Think and Grow Rich)
ナポレオン・ヒル著

私が成功する上で、最も影響を受けたのがナポレオン・ヒルの本です。本書には、成功するためのヒントや戦略が、数多く紹介されています。

5. 『小さいことにくよくよするな!』(原題:Don’t Sweat The Small Stuff )
リチャード・カールソン著

人生で何が本当に大切で、何が大切でないかを私に教えてくれました。この本は「小さいこと」ではありません!

6. Foreign Tax Havens (翻訳版なし/海外の租税回避地)
マーシャル・ランガー著

昔からの友人であるマーシャルが、タックス・ヘイブン(税金を免除したり、税率を著しく低くする税金の優遇によって、企業を誘致している国や地域)という魅力的な社会や、タックス・ヘイブンを活用した合法的減税方法について、最も正確な情報をまとめたものです。

7. Economics in one Lesson - The Shortest and Surest Way to Understand Basic Economics(翻訳版なし/題名の和訳:すぐに分かる経済学 - 経済学の基本が最短で確実に分かる方法)
ヘンリー・ハズリット著

私が著作を読んだ経済ジャーナリストの中で、最も聡明な人物が、ハズリットだと思います。この本を読んで、実社会では、経済の役目がほとんど理解されていないということに気づきました。

8. 『二都物語』(原題:A Tale of Two Cities)
チャールズ・ディケンズ著

物語としてはもちろん傑作ですが、それだけでなく、シンプルでわかりやすい文章が効果的に使われていることが印象に残っています。この本から、文章の書き方を教わりました。

9. 『自由なきとき自由に生きる』(原題:How I Found Freedom in an Unfree World)
ハリー・ブラウン著

ハリー・ブラウンは数年前突然この世を去りましたが、生前、彼は私の良き友人でした。

個人としての自由、そして自由の上に成り立つ人生に関する素晴らしい見解や、世界中で最も自由に暮らせる地域について書かれています。
彼は長年スイスで暮らしていましたが、その後アメリカに戻り、自由党のアメリカ大統領選候補にもなりました。

10. 『カーネギー自伝』(原題:The Autobiography of Andrew Carnegie And the Gospel of Wealth)
アンドリュー・カーネギー著

アンドリュー・カーネギーの驚くべき人生から、大きな刺激を受けました。スコットランドからの移民であった彼は、信じがたい逆境に打ち勝ち、アメリカで最も裕福な人物になったのです。

晩年、アメリカ中に数々の図書館を建設し、彼を支持してくれた多くの慈善団体に財産を提供したことも、彼の素晴らしい功績です。

11. An Intimate Story of Milton S. Hershey (翻訳版なし/題名の和訳:ミルトン・S・ハーシーのプライベートストーリー)
ジョセフ・リチャード・スネイブリー著

このインスピレーション溢れるストーリーを読んで、モチベーションがあがりました。
彼は何度となく事業に失敗しましたが、最後はチョコレート業で大成功を収めました。
そう、彼こそ、全米一のチョコレート会社ハーシーの創設者です。

実は、私の最初の仕事も菓子製造業でした。

私が実際に努めた立派なキャンディー・メーカーは、孤児のためにハーシーが創立したプライベートスクールから出来た会社でした。

12. The Wannamaker Diary(翻訳版なし/題名の和訳:ウァナメーカーの日記)
ジョン・ワナメーカー著

アメリカで成功したワナメーカーデパートのサクセスストーリー。この自伝や彼の困難克服術は、ある意味私の人生に大きな影響を与えてくれました。

13. Five and Ten: The Fabulous Life of F. W. Woolworth (翻訳版なし/題名の和訳:安売り雑貨店: F・W・.ウールワースの華麗なる人生)
ジョン・K・ウィンクラー著

F. W. ウールワースの人生は、私に粘り強さの大切さ教えてくれました。
彼は、成功を手にする前に5回も失敗しているのです。
失敗しても、何度もトライすればよいのだと教えてくれたのは彼です。

14. The Alger Series (翻訳版なし/題名の和訳:ザ・アルジャー・シリーズ)
ホレイショー・アルジャーJr. 著

ホレイショー・アルジャー.Jr.は、100冊以上の著書を出しています。
実在する少年の話を書いたこの本では、「誠実、美徳、倹約、そして勤勉であれば、アメリカンドリームを実現できる」がテーマになっており、2000万部を超えるベストセラーになりました。

ある貧しい家庭に生まれた少年が、高潔な心で数々の試練を乗り越え、最後は富と栄光を手にする話です。この作品に私は心打たれ、今でもその感動は忘れません。

15. 『広告マーケティング21の原則』(原題:Scientific Advertising)
クロード・ホプキンス著

王道中の王道です!何十回となく読み返しました。
起業家、マーケター、コピーライター、ビジネスエグゼクティブ全員が、最低でも3回~5回は読み返して勉強しなければいけない作品だと思います。

16.『ある広告人の告白』(原題: Confessions of an Advertising Man)
デビッド・オグルビー著

オグルビーは、「現代広告の父」ともいわれる優秀なダイレクトマーケターで、とりわけ若い頃に大活躍しました。オグルビーのインスピレーション溢れる生き様や、記録を大きく塗りかえた広告が、私は大好きです。

17. 『ものいう広告』(原題:Making Ads Pay)
ジョン・ケープルス著

有名な広告コピー「私がピアノの前に座ると、みんなが笑いました。でも弾き始めると―!」でその名を全米にとどろかせた偉大なコピーライターです。

昔、大成功した私の広告を彼に送付し、彼ならどんなコピーに書き換えるか尋ねました。すると驚くことに、彼から返ってきた手紙に「これ以上良い作品にはできない」と書いてあったんです!

18. The Robert Collier Letter Book (翻訳版なし/題名の和訳:ロバート・コリアーのレターブック)
ロバート・コリアー著

70年以上前に書かれた本ですが、そのコンセプトは時代を超えたものです。この本から、上手なセールスレターの書き方を、本当にいろいろ教わりました。
今以上のコピーが書きたければ必読の1冊です。

19. How I Made $1,000,000 in Mail Order - And You Can Too(翻訳版なし/題名の和訳:メールオーダーで1億円稼いだ方法 - 皆さんにもできます)
E.ジョセフ・コスマン著

故ジョー・コスマンと一度同じ舞台に出たことがあります。
私は、彼独特のプロモーションスタイルが反映された彼の作品やテレビコマーシャルの大ファンです。

20. 『日はまた昇る』(原題:The Sun Also Rises) 
アーネスト・ヘミングウェイ著

ヘミングウェイこそ、真の作家です。彼は一段落書くのに、1日中その文章を考えることもあったそうでうす。しかし、それだけの時間を使う価値はありました。
私は彼から、短い文章の有効な使い方を学びました。短い文章と一つの単語が、インパクトのあるものになっています。

21. 『ちびっこきかんしゃだいじょうぶ』(原題:The Little Engine That Could)
ワッティー・パイパー著

この絵本は、私が子供の頃、最初に読んだ自己啓発本です。題名を読んだだけで、「頑張ろう」と言う気持ちにさせてくれた最初の本でもあります。

子供たちへのおもちゃを運ぶ途中で、壊れてしまったちいさな機関車が、自分を奮い立たせながら何とか子供たちに荷物を届けようと頑張ります。

今でも心の中でこの本を思い出し、元気をもらっています。

ここで紹介した21冊に加えて、私自身が書いた15冊の著書も、私の人生に大きな影響を与え、人生を変えてくれました。

なぜだと思いますか?

実は私は、本から一番の恩恵を受けているのは、読者ではなく、それを書いた本人だと思っています。

この21冊の人生のメンターを、あなたも楽しんでいただけることを願っています。

テッド・ニコラス